YouTubeに「九条の大罪」の解説動画をあげていたりするので・・・・
「そういう作品が好きなのか」「そういう弁護士を目指しているのか」と聞かれるのですが・・・もうちょっと違った系統の作品も好きだったりします。
司法修習時代は「裁判官っぽいですよね」とよく言われましたし、いまだに弁護士というより、そっち系(裁判官系)のオーラを自然と発揮していることが多いようです。
で、裁判官マンガといえば、最近は「イチケイのカラス」なのですが、こちらの裁判官たちは私にとっては鼻息が荒すぎ(弁護士っぽすぎ)て・・・・
ということで、私はこのお正月は「家栽の人」を読んでいました。。。
穏やかなカウンセリングマインドをもって、当事者の主体性を損なうことなく、夫婦や家族関係が変化/成長するきっかけを作ろうとする桑田判事のスタンスはとても共鳴する部分があるんですよね。
でもそれ以上に「家庭裁判所」という悩みの深い舞台(離婚や相続の問題だけでなく未成年の子が起こした刑事事件なども扱います)も、どこか私を惹きつける部分があるのかもしれません。
人間の気持ちの問題というのは、本当に難しいよなぁ(これは自分自身も含めて)・・・・でも、こんな風な解決の希望もあるんだよなぁ。そう思わせてくれる作品です。心に響いてくるエピソードも多く、ゆっくり時間のあるときにしか読めないです。
ちなみに「家栽の人」の「栽」は、裁判所の「裁」ではなくて、栽培の「栽」で。。。。桑田判事(≒作家の毛利先生や魚戸先生)にとって、人間は「裁く」対象ではなく、「はぐくみ育てる」相手なのでしょうね。